つくば周辺の道標と石碑

つくばとその周辺の道標や石碑・記念碑を紹介します．

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つくば周辺の道標マップ

7月 19, 2020

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大池回生の碑洞峰沼

洞峰公園は市民の憩いの場所で, 休日には多くの家族連れが訪れます。その北側の駐車場の一角に「大池回生」の記念碑があります。これは研究学園建設が進む中で土地の所有者が日本住宅公団に公園予定地の土地提供を決定し, それを記念して建てられた石碑です。記念碑の碑文です。碑文には, かつて二宮尊徳が洞峰沼を中心とした灌漑事業を指導したことが記されています。尊徳は天保の飢饉からの復興のため,谷田部藩の依頼で藩の財政改革を指導しました。また同時に洞峰沼周辺の灌漑事業や農民の生活指導も行いました。尊徳の基本理念は藩にも農民にも"倹約"を求めるものでした。さらに、中村勧農衛を通じて"間引き"を戒めるため「さとし草」を配布し啓蒙に努めました。「さとし草」には子供の首に手をかける親の姿が描かれています。さとし草(谷田部郷土資料館所蔵) しかし, 藩の財政改革は半ば骨抜きにされ, また農民との間には意識の差があったようです。この地域に残る「尊徳の馬鹿堀」という民話には, 尊徳の指導で建設された用水が役に立たなかったことが皮肉をこめて伝えられています。ちなみに洞峰公園周辺の町名の二の宮は, 二宮尊徳に由来しています。

つくば道の道標

つくば周辺の道標といえば、こちらが王様でしょう　　　　　　　　　　　　　徳川幕府の第三代将軍家光が寛永三年に江戸の鬼門である北東の守りとして中禅寺(現在の筑波山神社)を祈願所とし、その際、物資輸送路として整備されたのが”つくば道”です( ”北条さんぽ” より)。 "道"という字は草書体で陰刻されています。　　　　　　　　　　　 ”つちうら”は土浦、"きよたき"は巡礼の道、坂東三十三観音の第二十六番札所、南明山清瀧寺です。柏が”かしは”となっています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ”おふそね”はつくば市の大曽根、”いちのや”は筑波大学の北側、八幡神社のある一の矢です。　　　　　　　　　　　道標は正徳五年(1715年)に建てられ寛政十年(1789年)に再建されたとのことです。北條の中町、横町の有志グループ(講中)によって建てられました。　つくば道の道標

中内の道標

中内の道標は, 谷田部から土浦に至る道の途中, 旧中内村の入口にあります。位置(青い矢印が道標の場所)を明治迅速測図でみると谷田部, 土浦という主要な町の間を結ぶ道の途上です。現在の地図では, 圏央道が南北に通っており, 集落の場所と道標が分断されています。刻印は, 風化で半分は判読不能です。「正面　筒花上横場ヲ経テ谷田部町　一里　約四粁右　当字ヲ経テ舘野県道ニ通ズ　約八百米左面　解読不可裏面　解読不可」距離を” 約四粁”( 粁 = キロメートル)とメートル表記している道標はつくば周辺では, ここのみです。年代的には新しいと思われます。また, "筒花"という地名は古い地図やgoogle mapには登場しませんが, 上横場の道標にはその記載があり, 地理院地図でも確認できます。正面　筒花上横場ヲ経テ谷田部町　一里　約四粁右　当字ヲ経テ舘野県道ニ通ズ　約八百米

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