大池回生の碑 洞峰沼

 洞峰公園は市民の憩いの場所で, 休日には多くの家族連れが訪れます。


その北側の駐車場の一角に「大池回生」の記念碑があります。

これは研究学園建設が進む中で土地の所有者が日本住宅公団に公園予定地の

土地提供を決定し, それを記念して建てられた石碑です。

                               

記念碑の碑文です。



碑文には, かつて二宮尊徳が洞峰沼を中心とした灌漑事業を指導したことが

記されています。

尊徳は天保の飢饉からの復興のため,谷田部藩の依頼で藩の財政改革を指導しました。

また同時に洞峰沼周辺の灌漑事業や農民の生活指導も行いました。

尊徳の基本理念は藩にも農民にも"倹約"を求めるものでした。

さらに、中村勧農衛を通じて"間引き"を戒めるため「さとし草」を配布し啓蒙に

努めました。「さとし草」には子供の首に手をかける親の姿が描かれています。

さとし草(谷田部郷土資料館所蔵)

しかし, 藩の財政改革は半ば骨抜きにされ, また農民との間には意識の差があったようです。

この地域に残る「尊徳の馬鹿堀」という民話には, 尊徳の指導で建設された

用水が役に立たなかったことが皮肉をこめて伝えられています。

ちなみに洞峰公園周辺の町名の二の宮は, 二宮尊徳に由来しています。




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